I'm Swayin' in the Air

旅と音楽とフジロックとブラジリアン柔術

Furuya Nanaが鳴らすギターには、彼女しか鳴らせない”コード”がある



フィッシュマンズの佐藤伸治はよく「佐藤くんが弾くAコードは、普通のAじゃないんだ」と表現されていた。ギターのコードワークというのは不思議なもので、同じコードでも押さえ方次第で微妙に響きが変わる。佐藤伸治のコードもおそらくその文脈で語られている。

そして2015年。Furuya Nanaというシンガーが東京で活動しているんだけど、彼女もまた「独自のギターコードを響かせることができる」若き才能を持っている。ほとんどの人は彼女を知らないかもしれない。でも僕ははじめて彼女のギタープレイを観た時、自分には同じ音を鳴らせないことがわかって嫉妬した。それくらい美しい音を鳴らせる才能は素直に羨ましいと思う。 ====

彼女のギターの才能に君たちは気づいているのか?

彼女と出会ったのは2015年3月だった。僕が参加しているバンドThe Look at Me'sの新代田Feverにおけるライブの時。僕らの後に演奏したのが彼女のバンドだった。始まってすぐ、彼女のギターはほぼすべてにおいて独自のテンションを持っているように聞こえて僕はプレイに惚れ込んでしまった。

そして5月。彼女はバンドではなく個人ソロ名義でふたたび新代田Feverのステージに立っていた。アコースティックショーだったので、彼女の才能は他の音に邪魔されることなく美しく新代田で鳴り響いていた。

僕も、バンド仲間のマークも彼女のことがとても好きなので新代田まで観に行ったわけだけど、お客さんはほとんど入っていなかった。そんな隙間のようなライブで彼女は少し緊張していたけど、演奏も、MCもとても満足できる内容だったと思う。

伸びしろを若さという武器で伸ばしていける

もちろん発展途上だろう。でもそれは"若さ"というツールを使って十分に伸ばしていける領域だ。冒頭に貼り付けた恐らく彼女のエポック的な一曲である「Daybreak」のアレンジを聴き、彼女は日々進化しているのだろう、と思った。老いてゆく一方で手癖のようなフレーズしか弾けなくなってる僕とは正反対だ。

演奏終了後、僕とマークは彼女を誘ってPoPoでご飯を食べながら談笑した。内容については細かく書かないけど、今彼女はいわゆる「修練期間だ」という。でも僕は自由に演奏していけばいいんじゃないかな、と思って素直に伝えた。若いころに民主的な意見なんか聴く必要はないと僕は思う。青い髪をした彼女は笑っていた。

彼女のギターの才能があれば、将来必ず表舞台に出てくるチャンスに恵まれると思う。