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ビッケブランカ「FEARLESS TOUR 2017」を観に赤坂ブリッツへ。日本人アーティストが初めて到達できた祝祭空間

bikke

大好きなビッケブランカのワンマンツアー「FEARLESS TOUR 2017」ツアーファイナルを観るために赤坂ブリッツに。休憩ポイントなしのビッケ2時間全力ファルセット歌唱はもはや本家ファルセッターMIKAを超えたんじゃないかって思わせる完成度の高い公演で本当に観ることができて良かった。

誤解をおそれずにいうと、ここまで祝祭的な雰囲気を出せる日本人アーティストを僕は観たことがない。僕が過去、強烈な高揚感を感じたライブは数えるほどしかない。MIKA@新木場スタジオコースト、SCISSOR SISTARS@ZEPP 東京、Flaming Lips@新宿リキッドルーム(確か1999年。もう歴史だ)など。鮮明に記憶に残っている。

これらは「あまり言葉が通じないからこその、外タレにしか出せない空気感」と思っていた(良し悪しではない。僕は日本人アーティストが出す日本語による陰影を感じ取れるライブも大好きだ)。でも、ビッケブランカは日本語を武器にしながら観客とともにそういった高揚感に到達しようとしていて、この日のピークである『Slave of Love』あたりで登頂に成功していたようにみえた。もう外タレとか日本人とか、そういうセパレートは意味をなさなくなってきたのだなあ、とすばらしい演奏を観ながら感じていた。




「FEARLESS」の進化がすばらしい

FEARLESS
avex trax
2017-07-04



ところで新譜「FEARLESS」が本当にすばらしい完成度なのだがあなたはしっかり聴いただろうか?ビッケブランカのキャリアにとっても金字塔となる作品になるだろう。

実ははじめてこの作品を聴いたとき、正直に言うとピンとこなかった。

「あれ?ちょっと地味になった?」と思ったんだけど、それは完全に聴いてる側の準備ができてない証拠だと気づくのに少し時間がかかってしまった。潜在意識の中で『追うboy』や『ファビュラス』のような、「自分が聴いてきた洋楽のような雰囲気の曲」を勝手に期待していたのだと思う。

言葉選ばずにいうとまあ『追うboy』のサビは某曲のトレースに近いよね(笑)大好きな曲だけど。



「FEARLESS」にはこういった「○○っぽい」曲は収録されていない。

表現者としてオリジナリティを追求していったのだろう。その結果かどうかはわからないが、特に『さよならに来ました』『幸せのアーチ』『Like a Movie』『THUNDERBOLT』などバラード系スロウテンポの曲の完成度が圧巻である。特に『THUNDERBOLT』の冷静じゃ聴いてられないくらい美しい歌詞とメロディはどういうことだ。アンコールの時に観客が『THUNDERBOLT』のサビをアカペラで自然発生的に歌い続けていた光景。お決まりじゃない、自然発生的なレスポンスこそビッケブランカのもつ曲の力がそうさせたのだと思う。

もちろんリード曲『Moon Ride』や軽快かつハイテンポのハッピーソング『Take me Take out』など一聴して確実に身体動かしまくりたくなる曲も満載のアルバムだ。





本編全力でぶっこんできててこれ正しいライブ

そんなすばらしいアルバムがテーマの「FEARLESS TOUR 2017」。外れるわけないのである。新旧の名曲が連発され、ラストの『Slave Of Love』〜『ファビュラス』あたりはもうビッケブランカ祭典へようこそ状態。

「こんなに出し切って大丈夫なの?アンコール曲なくなるんじゃないの?」

って心配してたんだけど、アンコール時のMCでビッケ本人が「本編に全力つくす」的なこと言っててちょっと嬉しくなった。最近のライブって、もうアンコールマストというかなんならマーチャンのシャツとか着て販促トークしても許されるくらいの勢いで。ビッケはそんなせこいことしないで本編にすべてをぶっこんでくるから最高なのである。そのせいでビッケのマーチャン売上良くなかったらどうしよう…そんな不安がよぎるくらい素晴らしい本編だった。


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売れたことを祈らざるをえないマーチャン。パーカかわいい。

というわけで、最高だったビッケブランカの「FEARLESS TOUR 2017」at 赤坂ブリッツライブの感想でした。またね。