I'm Swayin in the Air

起業3年目を迎えました

Fuji Rock Festival '10 day2

FUJI ROCK'10 2日目に突入。
メンツ的にはちょっと薄い感じのこの日だけど個人的には大切な大切なあのバンドが出ている。
だから頑張って朝早く起きたんだよ。

Bloodthirsty Butchers


「bloodthirsty butchersがフジロックのホワイトステージに立つ」これが僕の中でどれだけ重要なことなのかは昔から付き合いのある友人なら少しだけわかってもらえるかもしれない。正直ここから気持ち悪い文章が続く。興味ない人は飛ばしてください汗



フジロック2010の2日目を迎えた。朝から僕はもうそわそわして仕方がない。大好評だったグリーンのジョンバトラートリオを余裕でスルーしてホワイトに向かう。暑い夏の日、じりじりと暑い中目を閉じてメンバーの登場を待ち続ける僕。

僕の中でビールが良い具合まわってきた定刻、ついにブッチャーズの4人がホワイトステージに登場した。観客は決して多くないし、声援も他のバンドに比べたらいささか熱量は低いかもしれない。でもそれこそがブッチャーズのファンであり、メンバーも「それでいい」と理解してくれている(以前本人達から聞いた)。

サウンドチェックが始まった。何かすごく違和感があったのだが、そうか、僕はひさ子ちゃんが正式メンバーとして加入してからのブッチャーズを観たことがないのだ。

どれだけ観ていないのかと。「yamane」まではアホのように観にいっていたのだが「birdy」あたりからプライベート的な問題でまったくライブに行かなくなってしまったのだ。

いよいよ開演。吉村さんが底抜けの笑顔で「いえーい!」と叫ぶ。おい、なんだこれは。これは本当にブッチャーズなのか。なんでyooさんがステージ上で笑顔なんだ。僕が知っているyooさんは仏頂面で、鬼の形相で美しいメロディラインを掻き鳴らす人だったじゃないか。僕の違和感がまったく収まらないまま1曲目「フランジングサン」。



すごい。音圧が半端ない。外なのに軽く耳が痛くなってくるほど。

最新作「NO ALBUM無題」は後期ブッチャーズ作品群の中でも抜群の出来だと思っているのだが、この曲は2本のギターワークが圧巻の最高なミドルチューン。ライブでもあのミドルな疾走感がまさにくらくらと揺れ照りつける日差しが暑いホワイトステージで再現されていていきなり泣きそうになっている自分がいたりして。

ああそうか、別にひさ子ちゃんはお飾りで入っているわけではないんだ。必然性の加入だったんだ。

フジロックでの「フランジングサン」のあの瞬間を耳にするまで僕は負の感情を捨てきれていなかったそれだけだ。サンカクを捨てたブッチャーズをやっと受け入れることができた。まさにパラダイムシフト。

一曲目が終わってすごい歓声。ブッチャーズのライブじゃないみたいだ。



2曲目、涙腺爆発必至の超絶名曲「プールサイド」のイントロがホワイトステージに鳴り響く。もうやめてくれ。耐えられない。こんなGOODシチュエーションで「プールサイド」を演奏しないでくれ。

「あなたにとってブッチャーズで一番好きなアルバムは?」と聞かれたら、多くの人が「kocorono」か「未完成」と答えると思う。どちらも甲乙つけられない。名曲揃いの「未完成」の中でも、もっとも感傷的なギターフレーズが鳴り響いている「静」の名曲。

あああダメだこんなところで「プールサイド」が流れてきたらもう色んなことが思い出されてきて泣きたくなってきたつーか泣いてた。ブッチャーズと対バンという人生至上の夢が叶った長野遠征、新宿リキッドルームで大泣きしながら観たブッチャーズのライブ。もう恥ずかしくて死にたくなってきたから空見たら信じられない快晴が広がっててまた泣いた。



3曲目は引き続き「未完成」から至高のオープニングチューン「ファウスト」。もはやオールドなファンを殺しにかかってるとしか思えない。4人の威力を改めて感じる。この辺からやっとひさ子ちゃんが加入した意味がわかってきました。「ファウスト」あたりはもう厚みが全然違ってくる。

「未完成」は大学生の頃に出会ったアルバム。思い出すことがいくつか。大学生の頃バンドやりたくて横浜のディスクガレージにメンバー募集を出していたら、当時産能大学の女の子から連絡がきた。ナンバーガールが好き、という変な女の子だった。決してギターはうまくなかったけどすごく味のあるフレーズを弾く子だった。


その子と「未完成」について語り合った。これはギターがヤバい、いやリズムが、いや声が…まあ細かいことはいいんだけどとにかく音づくりが圧巻過ぎて真似できないこの異物に対しあーだこーだと延々語り合うことが楽しかったみたいだ。

後、その子とは疎遠になり今では連絡先もわからない。けど今改めて振り返ると、その子はナンバーガールが好き、というより田渕ひさ子が好きだったんだろうな、と思う。とても個人的なことだけど、ひさ子ちゃんがブッチャーズに加入して「未完成」の曲を演奏していることにすごく意味を感じてしまう。



ひさ子ちゃんはナンバーガールの頃の「狂気じみた冷徹さ」はなりを潜めていて、笑顔で狂ったようなフレーズを弾きまくっていた。人は変わる。



オールドファン爆裂シリーズ第3弾はついに超名盤「kocorono」からの選曲で「2月」!フジロックであのイントロが流れた瞬間のゾクゾクという寒気は忘れられない。

「2月」が始まる前のyooさんのMCの意味がわかった人は果たしてあの場に何人いたのだろうか。「フジロッーク!10年ぶりだよー!」と。

ブッチャーズは2000年のフジロック以来2回目の登場。当時は2日目レッドマーキーだったが、当然僕はその場にいた。あの時のブッチャーズは「2月」で始まったんだ。始まった直後の僕のテンションの上がり方は尋常じゃなかった。

当時も今も観にきていた人数はあまり変わらないし、「2月」のイントロが鳴り響いた直後の叫び声のような歓声もまったく変わらないと思う。10年ぶり…というMCはyooさん当時のことを思い出していたに違いないんだいやそう信じている。

2000年の頃よりもずいぶん柔らかい雰囲気を出すようになった吉村さんは、ものすごく丁寧に2月の静謐なフレーズを弾き倒していた。歌もすごく丁寧になっていた。数えられないほどライブで2月を聴いてるけど、こんなにも丁寧な2月を聴いたのは初めてだ。

終わらないで欲しいのにあっという間に終わってしまった。もうあと数曲しかないのもわかっている。ずっとブッチャーズがいいよお><




あああ、もう泣くの我慢し過ぎて目の横が疲れてきた。今回のブッチャーズほんと良過ぎる。演奏が始まってから50分が経った。さすがに最後の曲だよね。吉村さんのMC。

「最後に…きょうは、7月31日。ギリギリ間に合うよね」ぬあああああああまさかぁぁぁ!

「7月」

どごーん。あの透き通るイントロ一発目の音が鳴らされてもう昇天。ぶわわわわっ。もうこれは辛抱たまらん泣いてもいいですか。

照りつける日の下で、たった4人で演奏される「7月」はまさに荘厳。おれ動悸がしてきた。あのブリッジを経て後半怒涛のパートからCD通りのBPMを刻むリズムと、過剰なまでに柔らかい激情をぶつけている2本のギター。もうダメだ助けてくれ!




人はいくつかの妄想という名の希望を持ちながら生きていくことが往々にあると思う。「フジロックフェスティバル」という幸せな空間を知ってから、僕はずーっとある種の妄想をしてきた。僕はいつも「フジの夕陽が落ちかけたグリーンステージで、ブッチャーズが7月を数万人の前で演奏する」というシーンを。2000年は最後「時は終わる」で、7月は演奏されなかった。

そして2010年、ちょっとだけ状況は違うけどその希望が再現された。僕が延々と想像してきて、その度に鳥肌を立たせてきたあのシーンが!




「7月」は、昔ブッチャーズのライブに死ぬほど通いつめた自分も数回しか聴いたことがない。覚えているのはハラキリココロノツアーで4回(ツアー追っかけてた)、ロックインジャパン、あと何かで数回。

その数回とも、実はすこし違和感があった。テンポがCDよりもすこしゆっくりだったところが。そして、後半のブレイクの入れ方が音源と違った。そんな些細なことマニアックなキモい奴しか気にしないだろうけど、気になるほど愛している曲なんだから仕方ない。

でも、数年振りに観たブッチャーズは「7月」をCDとほぼ同じテンポでブレイクパートもまったく同じ入れ方で再現!うっぎゃあああ!ついに僕の中での「7月」完全版が鳴らされた感じ。あの死にたくなるような絶望感と高揚感。ずーっと鳴り続けるブッチャーズの音は他のステージに迷惑かけてるんじゃないかってくらい儚く透き通る轟音。




観続けてると涙が止まらなくなるので周りを見回した。僕と同じくらいであろうおっさんが泣いている。向こうではダイノジのくんがすっごい笑顔でステージを観ていた。彼らもブッチャーズ好きなんだよね。昔シェルターのブッチャーズライブでちょっとだけ話したことある。みんな泣きながら幸せそうだった。

そして、終焉。すごかった。文句なしに2日目ベストアクト。まあブッチャーズ観て燃え尽きて他観てないんだけどね。ふと声をかけられた。なんと以前バンドを組んでいた友であるカリャが。おいおいさすがだなwなんのアポも無しに会うべきところで会うなんて。最高だったね。



泣くのを我慢し過ぎて疲れ切った最高の演奏だったありがとう!

Third Eye Blind




さーどあいぶらいんど!フジロックにこの名前がエントリーされてテンション上がった人は確実に30over。そう、記念すべき嵐の第1回フジロックに出ている人たちです。

当時は注目の新人みたいな感じでしたね。メガヒット「セミチャームドライフ」はあの頃みんな大好きでした。一発屋の匂いをぷんぷんさせてましたが、12年の時を経て再上陸!メンバーみんなかなりのオッサンになってましたw そうかおれも老けたんだな…。


もちろん薄情(ミーハー)な僕は当時の曲しか聴いてないですが、ザッツアメリカンロックですね。歌があまりうまくないところも含めてw


そしてみんな待ってました!の「セミチャームドライフ」は大合唱!たぶんどの国で演奏してもそうなんだろうね!うれしくなりました。