本音をいうと、僕はこの日がくることが嫌だった。
American Football初来日にして、もしかしたら最後の来日になるかもしれない、という事実を叩きつけられるからだ。
そしてこの日がついにきてしまった。
開演直後からラストまで延々と続くアルペジオループの洪水にリンクするかのように様々な感情が洗い流されていき、ラストの曲「Never Meant」のイントロが流れた時には完全解脱達成向こう側の世界に逝ってましたね。
最後とか最後じゃないとかもうどうでもよくて、ただひたすらたゆたうギターの音と感情を剥き出しにして歌うマイクの姿を堪能できて本当に良かったのだ。
ソールドアウト!
いくらエモリバイバルブームとはいえ、O-EASTをほぼ単独で完売させられるのはアメフトくらいだろう(ソールドアウトになってからbraidが追加された)。
19時になり、birthmarkが始まった。
アメフトのベース、ネイト・キンセラとアメフトとギターテクであるマイクくんのコンビだけど、これがまた形容しにくいというかなんというか…。
デスキャブっぽいポップスなんだけど、演奏もダサいしモニターにはジャングルの写真の上に歌詞が流れてて友達のマークが「ジャングル大帝かよ」って突っ込んでるし。
最後変なバナナの人形出てきたんだけど、中の人がmalegoatのはじめさんでクソ笑ったw
ぶぶぶぶぶれいど!
braidおおおおおお!!!!!!!
American Footballを「静のemo」とすると、braidはもちろん「動のemo」である。
下手したらアメフト食うんじゃねーかってくらい熱いライブなんだけど、単独いくからレポートは後日。
そしていよいよアメフトだ。
開演する前に何かを捧げるマークと僕。
ごめん意味はまったくない。
僕とマークは同じ渋谷の会社の同僚だけど、お互いアメフトが好き過ぎて仲良くなってしまったんだ。
そんなアメフトを渋谷で一緒に見られる幸せったらないんだぜ!
開演直前。
薄暗いステージ奥のスクリーンエリアにするするとあがっていくものが。
ライトがつくと、
う、うああああああああああ!
あまりにも美し過ぎる「American Football House」(ジャケットの家の写真)が登場。
もうなんもいえねーわ、このスクリーン見ただけで2015年ベストライブ確定。
そしてすぐに現れた本物のメンバー達が奏で始めた「Five Silents Miles」。
O-EASTが悲鳴に近い歓声をあげる。
続いて「The one with the tambourine」とシングルから続く。
ひたすら美しい。
前日に行ったマイクのインタビューで「こんな音になればいいな、と思いながらチューニングを変えてたんだよ」と言ってたけど、頭の中にこんな美しいサウンドスケープが鳴ってた時点で天才だ。
スティーブのトランペットが随所に挟まれていて心を打たれる。
ちなみにスティーブ超いいやつで、前日のowenライブのとき横に偶然いてめっちゃ話してくれた。
ちなみにこの日の夕方アメフトTシャツ着て僕は渋谷歩いてまして。
そしたら偶然スティーブとすれ違って、向こうから「うお!日本にナチュラルボーンなアメフトファンがいるぜ!」みたいな感じで声かけてくれたんだけど最初スティーブって気づかなくて何やこのおっさん、と思ってたのは秘密ね。
マイク以外の全員、日本に来るのが初めてだ、って言ってた。
中盤からアルバム収録の怒涛の名曲を連発。
「For Sure」とかかっこよすぎて昇天ですねもう。
僕はprimaveraで観てきたんだけど、圧倒的にこの会場の方が最高に良いサウンドだ。
マイクの声も絶好調。
「The 7's」というインスト曲からの「Stay Home」などもはやゴシック建築すら想起させる圧巻のアルペジオ祭り。
引っ張りまくって向こうの世界見えてきてたぞおれ。
そしてアンコールへ。
終わりは近づいてる。
「うちの息子はU2が好きなんだ!うえええ」っていうひどい態度を示していたスティーブの撮影大会。
そしてついに演奏されたラストソング「Never Meant」。
エモ好きを公言していてこの曲を一度も聞いたことないやつは絶対いないこのジャンル最強の名曲だ。
間違いなくこの時、会場にいる全員がこの曲に心を打たれていたであろう。
絶対的に最高のショウが終わってしまった。
手を振って去っていくメンバー達。
ありがとう!
演奏終わったあとStageにいたローディーのマイクくんに撮影してもらったマイクのペダルボード。
blow jobってアホかよww
おれたちの家が片付けられていく。
このくっそダサいTシャツも買ったんだけど100%着ないので、終演後うろついてたメンバーにサイン入れてもらいました。
控えめすぎだろ。
マイクにはデカく描いて、ってお願いしてやっと描いてくれましたこれは家宝にします僕が死んだら棺桶の中に入れて一緒に燃やしてください。
こうして最高の夜が終わった。
もう何も言うことない。
あのアルペジオこそ世界の至宝だ。
今回のアジアツアーは日本とオーストラリアだけみたい。
世界各国から待たれているアメフトを日本で観られた僕たちは本当に最高だああああああ!