あの季節が、今年もまたやってきた。
「夏の音」と聞いて君は何を想像するだろうか。甲子園に鳴り響く金属バットの音…。じりじりと暑く照りつける真夏の公園で聞くセミの鳴き声…。人によって色々あるだろう。僕は、フジロックフェスティバルで1人孤独に耐えながらきゃっきゃと浮かれまくる男女の笑い声を耳目でただ浴び続けるという修行にも近いあの感覚。これを想起せざるを得ないのだ。
というわけで皆さんお久しぶりーふ今年もフジロックの季節到来です!!昨年「初めてのおひとり様フジロック」というタイトルでブログを更新したところ、想像以上にバズりブログのアクセス殺到、というマジックを体感。そんな「承認欲求モンスター」と化した僕にはおひとり様など余裕なのである、というわけで今年もまたフジロックブログ随時更新予定。
====
早朝、苗場到着
会社での仕事を終え、車で苗場へ。昨年は電車〜シャトルバスを利用しそこはかとない精神汚染を経験してしまったので今年はクルマでいくときめていた。
これが朝5時のリストバンド交換所だ。衝撃の空きっぷり。去年は0時くらいに並んだら2時間以上待ったのに。これは良いことを学んだ。朝に行けば勝つる。
ガラガラの場外エリアをバックにエチゴビールを飲みながらのセルフショット。昨年は悲しみを抱えながらの自撮りを繰り返した僕も、一年が経ち成長した。何も怖くないんだ。
今年のオフィシャルTシャツ。一枚欲しいデザインのシャツがあるのだが、実際購入するとなると長時間の行列に並ぶことになるのがつらいので迷っている。おひとり様フジロックのツラさは待ち時間にあるのだ。その時間は、孤独に耐えるため網膜にはもうiPhoneの画面しか写っていない。大自然の中にいるのにデジタルデトックスは?何それ美味しいの状態になるのである。何しにきてるんだ。
朝5時ならこのゲートも誰もいない。誰もいないからおひとり様感をこじらせることはない。冒頭の写真もその時に撮影した。自分なりの精神防衛。
リヤカー君2号。1号はどこに…。
と、まあひとしきり人が少ないフジロック場外を堪能した後に宿に戻って寝た。
そして、day1がはじまる
寝ては覚めてを繰り返しての午前11時半。ついに今年のフジロック会場にやってきた。SNSには「ただいま!」という、フジロックをhomeと見たてたラブコールに溢れている。そうだ。気持ちはわかる。「おかえり」と言ってくれる人がいるから言えるのだ。
またやってしまった。ただいま、フジロック。一年経って僕は心のふるさとに帰ってきたよ!早くおかえりと言ってくれよ。
この入り口の名物はやはりみんなで記念撮影だ。「すいませーん、写真とってくださーい」「撮りました!確認してくださいー」微笑ましいやりとりだ。僕には誰もお願いしてこない。気分だけは楽しいけど誰とも共有できないこの人生スタグフレーション感。僕にはブログしかない。
グリーンステージにきたぞー!ヒロトが歌ってる。
これが何かおわかりだろうか。何かギターやドラムのハリボテがあって、みんなでバンド感出して写真撮るやつだ。みんなで。
僕は一人でやった。ちなみに僕が何のモノマネをやってるかわかるだろうか。これは「CREEPのガガッ!ガガッ!後のサビに入る直前のレディオヘッドトムヨーク」のモノマネだ。ポイントはつま先揃ってる部分ね。そこがかなりのトムヨーク感。周りからの失笑は買えた。洋楽ファンがたくさんいて良かった。
この情報化社会、「コミュニケーション能力が重要」と言われる。僕はそれが何なのかいまいちわかってないのだが、たいていの人とは仲良くなれると思ってる。この人、まさかのDeNAベイスターズファン。ユニフォームだけじゃなく帽子とリスバンまで。ガチ過ぎんだろ。つい声をかけてしまい一緒に写真を撮ってもらった。テーマはノリさんのフォロースイング。Facebookに不服を書いたりはしないぞ、とお互い心に誓って別れた。
ジェイムス・イハ
オレンジコートに移動。ジェイムス・イハを観に。ジェイムス・イハはまあ元々スマパンのギタリストだったわけですが今やグッドシンガーソングライターとして有名に。ドラムレスの構成で登場。
この快晴のなかでイハを観られるなんて最高だ…と思ったが、モニターの調子が悪いのか歌がかなりヘタで反応に困るレベル。どうしたイハ。
微妙なので木陰に向かったら、知り合いのkrdさん(31歳独身)が寝てた。一部で「始末書マスター」というあだ名で呼ばれるほど職場で始末書を書きまくってるらしい彼女は、イハ好きだけど歌が微妙過ぎて快眠をむさぼってしまったという。僕は彼女の幸せを祈るばかりだ。
slowdive
圧巻のシューゲイズサウンドビジョン!!最高最高最高!!レッドマーキーの音圧限界突破確定珠玉の名曲爆音祭りにおっさんおばさん全員歓喜!!
というわけめ20年ぶりだか何だかのブランクを経て再結成したslowdiveがついに苗場の地へ。しかし、まったくの衰えを感じさせないどころか昼間のレッドマーキーというハンデも余裕。ラストの「アリソン」〜「golden hair」はまさに何かが降りてきてるような凄まじい音圧に昇天。
レイチェルの美しさも際立ってたなー。43歳とは思えぬキュートさ。やはりシューゲイザーには美しい女性voが合う。
なお、明るい時間に彼らをブッキングした担当者は今すぐオレンジコートとレッドマーキーを5往復ダッシュの刑で。夜にしろや!!!!